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Form I-485申請の基礎事由の移行

Form I-485申請の基礎事由の移行とはなんですか?

移民の立場への調整申請の申請者は、その当局による審査中の特定の移民分類に基づくForm I-485申請について、別の分類に基づき審査を受けること(Form I-485申請の基礎事由の移行)を希望する場合があります。[1] この基礎事由の移行が認められる申請者は、USCISに対し当該移行のリクエストを行うことができます。USCISは、当該リクエストを許可するかについて、以下に記載される通り様々な要素に基づき、その裁量により決定します。

Form I-485申請の基礎事由の移行は誰に認められますか?

Form I-485の基礎事由の移行が認められるためには、当該申請者は以下の要件を満たす必要があります。

1. 申請者が当初の基礎事由申請に基づきForm I-485申請を行う適格性を維持していること

Form I-485申請の当初の基礎事由を他の基礎事由に移行するためには、当該申請者は、その移行のリクエストを当局に提出する時点まで、その当初の基礎事由に基づくForm I-485申請の適格性を維持している必要があります。USCISは、同申請者がそのリクエストの日まで当該適格性を維持していたかについて検討します。

申請者がその適格性を維持しなかったとUSCISが判断した場合、USCISはその移行のリクエストを否認します。その例として、Form I-485申請の基礎事由である婚姻に基づく申請が承認されたものの、その承認された申請を提出した配偶者とその申請の受益者であるForm I-485申請者が後に離婚した場合などが挙げられます。

申請者は、当初の基礎事由に基づくForm I-485申請の適格性を維持するために、以下の要件を満たす必要があります。

Form I-485申請の当初の基礎事由である申請は、その代替となる申請が適切に当局に提出されかつその審査中のForm I-485申請の新しい基礎事由として指定されるまで、継続して有効である必要があります。すなわち、そのような代替申請の適切な提出や基礎事由としての指定までに当初の基礎事由である申請が撤回、否認、または取り消された場合、USCISはその基礎事由となる申請の移行を否認することになります。

さらに、一定の新規の基礎事由となる申請は、Form I-485申請を提出する前に当局により承認されている必要があります。この場合、申請者がその移行のリクエストを行う前にUSCISが当該新規の申請を承認していない限り、USCISはその移行のリクエストを否認することになります。

さらに、当初のForm I-485申請は、詐欺行為または意図的な虚偽表示により提出されたとUSCISにより判断される場合があります。この場合、USCISは、Form I-485申請者やその受益者がその適格性を当初より満たさなかったものと判断します。USCISが詐欺を根拠にForm I-485申請を否認した場合、それに付随する派生申請者の申請も否認されることになります。

2. Form I-485申請が当局による審査中であること

申請者はそのForm I-485申請の基礎事由を、当該申請が当局による審査中である場合に移行することができます。Form I-485申請について最終的な裁決がなされた場合、USCISはその申請の基礎事由の移行を許可しません。Form I-485申請が承認、否認、または撤回された場合、最終的な裁決がなされたことになります。これはUSCISが最終的な裁決について検討を再開・再考したかに関わらず適用されます。

3. 申請者がその新規の分類の要件を満たすこと

新規の基礎事由への移行のリクエストを提出する際、申請者はその新規の基礎事由の要件を満たすことを示す証拠を提出する必要があります。一般に、当該申請者は、一定の種類のForm I-485申請を除き、Form I-485申請を当局に新たに提出する必要はありません。もっとも、この移行のリクエストを新規の申請のように取り扱うことが重要であり、また申請者は、新規のForm I-485申請分類の要件を満たすことを証明する書類を提出することが推奨されます。

移民の立場への調整が禁止されまたはその不承認事由が存在すると判断された申請者は、移民の立場への調整を行うことができません。このため、USCISは、その基礎事由の移行を求める申請者がその新規の基礎事由に基づき不承認事由や移民の立場への調整禁止の対象となるかについて検討します。例えば、アメリカ国籍保持者の直近の家族にはこの一定の不承認事由からの特別の免除が適用されますが、この免除は、申請者がその直近の家族関係に基づく申請から雇用に基づく申請への移行を求める場合、適用されないことになります。この場合、USCISは、その裁量により当該移行のリクエストを否認することができます。

4. 新規の分類において移民ビザが直ちに取得可能であること

移民ビザが直ちに取得可能であること が、申請者がForm I-485申請の基礎事由の移行をリクエストする際に、その新規の分類について必要となります。このため、所定の優先分類に関わる新規の分類へその基礎事由を移行するためには、当該申請者は、移民ビザが取得可能である分類において審査中または承認された基礎事由であるビザ申請の受益者である必要があります。移民ビザは、その移行のリクエストがなされた日において取得可能である必要があります。その判断の基準日は、申請者がそのForm I-485申請の当初の基礎事由申請を提出した日ではありません。

移民ビザの取得可能性を決定する際に、最も古い優先日を保持することはできますか?

一定の状況を除き、Form I-485申請に適用される優先日は、一つの申請から他の申請へと移行できるものではありません。このため、一般には、新規の基礎事由申請の優先日がその審査中のForm I-485申請に適用されることになります。もっとも、当該申請者は、その要件を満たし、また基礎事由の移行が以下のそれぞれの分類間で行われる場合に、その基礎事由申請のうち最も古い優先日を保持することができます。

  • 雇用に基づく第一、第二及び第三の優先分類の場合
  • 同一の申請者により同一の受益者のために同一の優先分類において申請された家族のスポンサーに基づく申請の場合
  • アメリカ国籍保持者または永住権者である申請者からの虐待を受けた配偶者または子供である申請受益者が追って自己申請を行った場合(または同一の虐待的な申請者との関係に基づき新たな自己申請を行なった場合)の家族のスポンサーに基づく申請の場合

5. USCISによる裁量権の行使

USCISは、その基礎事由の移行のリクエストを許可するか否かの決断に際し、裁量を行使します。申請者は、雇用ベースの最初の三種の分類間における基礎事由のシンプルな移行の場合を除き、当該移行のリクエストが許可されることを想定すべきではありません。

USCISはまた、上記の一般的な要件に加え、申請者の新規の申請に関する証拠を集めるのに必要な追加の処理期間の影響を考慮することができます。さらに、USCISは以下について考慮する場合があります。

  • 移行のリクエストの理由
  • 証拠書類が入手可能か否か
  • 他のUSCISのオフィスから必要な受領ファイルを取得する難しさの程度
  • 申請者が当初の基礎事由申請の適格性を維持していたかについて決定する難しさの程度
  • そののForm I-485申請に関し既に取られた処理手続きの程度

USCISは管轄上の制限や困難の対象となる移行のリクエストを否認することができます。USCISはまた、Form I-485申請の処理期間を大幅に延長する結果ととなるリクエストも否認することができます。

6. その他の考慮要素

INA 245(i)への新しい基礎となる根拠の移行[2]

その当初のForm I-485申請がINA 245(i)の規定に基づくものでない申請者が当該規定を満たす基礎事由への移行を求める場合、当該申請者は、追加で1,000ドルを当局に支払う必要があります。当該申請者はまた、INA 245(i)に基づくForm I-485申請のSupplement Aを提出する必要があります。

申請提出期限のある特別プログラム

一定のプログラムは、申請者がForm I-485申請を提出するための法令上の期限を設定しています。[3] 申請者がそのForm I-485申請の基礎事由をこれらの特別プログラムの一つに移行することを求める場合、当該申請者はそのプログラムが設定する提出期限までに、当該リクエストを行う必要があります。

基礎事由の移行のリクエストの提出要件はなんですか?

一般に、Form I-485申請の基礎事由の移行をリクエストする申請者は、新規のForm I-485申請や申請費用を当局に提出する必要はありません。もっとも、前述の通り、そのリクエストされた新しい根拠がINA 245(i)に基づく根拠の場合、当該申請者は追加で1,000ドルを当局に支払う必要があります。当該申請者はまた、INA 245(i)に基づくForm I-485のSupplement Aを当局に提出する必要があります。

申請者は、USCISに対し、申請者の審査中のForm I-485申請の当初の基礎事由を他の基礎事由に移行するよう書面によりリクエストする必要があります。申請者が口頭でその移行をリクエストした場合、当該申請者はその内容を記載した書面への署名と日付の記入を行うことが推奨されます。

その他の考慮事項はありますか?

USCISは、申請者に対し、その新規の基礎事由申請が承認されたか審査中かに関わらず、審査中のForm I-485申請に関する基礎事由の移行を認めることができます。申請者は、どの申請がそのForm I-485申請の新規の基礎事由となるかについて、書面により明確に指定する必要があります。

申請者が同時申請を行うことが認められる場合

申請者がその新規の基礎事由申請とForm I-485申請を同時に申請することができる場合、申請者は以下の対応を取ることが推奨されます。

  • その新規の基礎事由申請を、審査中のForm I-485申請の基礎事由を当該新規の申請へ移行することをリクエストする署名済みのレターとともに提出すること。また「REQUEST FOR TRANSFER OF PENDING FORM I-485 (CASE #) TO ENCLOSED PETITION」と記載したカバーレター(色紙による強調が推奨されます)を同封すること。
  • そのForm I-485申請の受領通知の写しを同封すること。
  • その移行のリクエストをサポートする新規の移民分類の要件を満たす証拠を同封すること。申請者は、INA245(i)への移行の場合を除き、新規のForm I-485申請や申請費用を提出する必要はありません。 

申請者が同時申請を行うことが認められない場合

申請者は、一般に、USCISがその新規の基礎事由申請を承認するまで、そのForm I-485申請の基礎事由の移行をリクエストする署名済みのレターの提出を待つことが推奨されます。申請者は当該レターを上記の他の書類とともに提出することが推奨されます。 

USCISがこの移行のリクエストを許可した場合、当初の基礎事由申請は、たとえそれが承認された場合であっても、もはやそのForm I-485申請の根拠となりません。申請者は、Form I-485申請の当局による裁決に十分先立ってこの移行のリクエストを行う必要があります。USCISは、そのForm I-485申請の最終の裁決日またはそれ以降になされた移行のリクエストを否認します。

仕事の移行性:基礎事由の移行のリクエストによるForm I-485申請の審査期間のリセット

AC21(the American Competitiveness in the Twenty-First Century Act)に基づく仕事の移行性の規定 は、(最終的に)承認された雇用に基づく第一、第二及び第三の優先分類の移民ビザ申請を保持する一定のForm I-485申請者に対し、以下の場合に仕事及び雇用主を変更することを認めています。

  • Form I-485申請が180日以上当局による審査中であること、及び
  • 申請者の新規の仕事のオファーが、当初の雇用主が提出した申請に特定される仕事と同一または同様の職業分類にあること[4]

Form I-485申請の基礎事由を移行することは、この仕事の移行性との関係で、そのForm I-485申請の審査期間をリセットすることになります。このため、Form I-485申請の基礎事由を一つの雇用に基づく申請から他の雇用に基づく申請分類へと移行することを希望する申請者が上記の仕事の移行性の規定を利用するには、その基礎事由の移行のリクエスト後180日間待つ必要があります。

国益免除を受けた医師について

USCISは、医療サービスが不十分である指定地域において所定の期間(通常は5年間)フルタイムで臨床実務に従事しまたは従事することに同意した医師に対し、 EB2-NIW分類における国益免除 を許可することができます。[5]

当該医師は、上記のAC21に基づく仕事の移行性を利用することはできません。もっとも、国益免除に基づき承認された移民申請を保持する医師は、雇用主を変更したり自営業を開始したりすることができます。その際、当該医師はまた当初の承認された移民申請の優先日を保持することができます。雇用主の変更や自営業の開始のためには、当該国益免除を受けた医師は、その新規の雇用主から二つ目の移民ビザ申請の提出を受けるか、または医業を開業する意図に基づき自己申請を行う必要があります。

当該新規の雇用はまた、国益免除の要件を継続して満たすために、医療サービスが不十分である指定地域においてなされる必要があります。USCISがこの新規の申請を承認した場合、USCISは当該申請を審査中のForm I-485申請に紐付けます。当該医師は、当初の移民申請の優先日を保持することになります。

2年間の母国の居住要件

承認された国益免除に基づく移民申請を保持する医師は、場合により、2年間の母国居住要件の対象となる場合があります。この要件は、当該医師がそのForm I-485申請を新規の国益免除に基づく移民申請に移行することを制限することになります。

当該医師は、所定の条件のもとフルタイムで3年以上医療業務に従事することに同意することにより、この2年間の母国居住要件の免除を求めることができます。当該医師は、医療サービスが不十分な地域または退役軍人に関わる医療施設において医療業務に従事する必要があります。当該医師はまた、連邦機関との医療研究またはトレーニングや専門医療に従事することに同意することもできます。

USCISは、国益免除を受けた医師が既に2年間の母国居住要件の免除のために要求されるサービスを提供したか、または他の方法によりその要件の免除を取得した場合、新規の国益免除に基づく移民申請へそのForm I-485申請の基礎事由を移行することを認めています。

Form I-485申請の基礎事由を複数回移行することは認められますか?

Form I-485申請の基礎事由の移行のリクエストが許可された場合、その許可が最終決定となり、申請者はそのリクエストを撤回することはできません。当該申請者はまた、一般に、その雇用に基づく基礎事由申請を第三の基礎事由へと移行することは認められません。もっとも、申請者は、最初の三分類の雇用に基づく分類間での移行の場合に、第三の基礎事由への移行が認められています。

派生受益者はそのForm I-485申請の基礎事由の移行をリクエストすることはできますか?

主たる申請者の一定の家族にあたる派生受益者は、そのForm I-485申請の基礎事由の移行を以下の場合にリクエストすることができます。

  • Form I-485申請の主たる申請者が、その基礎事由の移行のリクエスト時までその申請の適格性を維持していること、及び
  • 主たる申請者と派生受益者間の関係が継続して存在していること

上記の要件を満たす派生受益者は、その基礎事由の他の主たるまたは派生分類への移行をリクエストすることができます。

最後に、一定の種類のForm I-485申請の基礎事由申請は、派生申請者の移民の立場への調整を認めていません。主たる申請者がそのForm I-485申請の基礎事由をそのような基礎事由へと移行した場合、当該派生受益者はその移行時に移民の立場への調整適格を失うことになります。

免責事項


[1] この場合の例として、以下が挙げられます。

  • 申請者が審査中または承認された雇用ベースの申請に基づきForm I-485申請を申請した後に、アメリカ国籍保持者との婚姻しその家族ベースの申請に基づきForm I-485申請を行うことを希望する場合
  • 申請者がアメリカ国籍保持者である配偶者が申請した家族ベースの申請に基づきForm I-485申請を申請した後に、条件付きの永住権の適用を避けるために雇用ベースの申請に基づきForm I-485申請を行うことを希望する場合
  • 申請者が審査中の優先分類における雇用ベースの申請に基づきForm I-485申請を同時申請した後に、異なる優先分類において他の雇用主により申請された雇用ベースの申請に基づきForm I-485申請を行うことを希望する場合
  • 申請者が審査中または承認された特別移民の申請に基づきForm I-485申請を申請した後に、別途申請された家族ベースまたは雇用ベースの申請に基づきForm I-485申請を行うことを希望する場合
  • 申請者が審査中または承認された移民の申請に基づきForm I-485申請を申請した後に、多様性ビザプログラムに基づきForm I-485申請を行うことを希望する場合

[2] INA 245(i)は、アメリカに所在する一定の個人に対し、移民の立場への調整が通常認められない場合にアメリカの永住権を取得することを認めています。その要件を満たすためには、当該個人は、2001年4月30日前に当局に提出された労働証明申請(Form ETA 750)または移民ビザ申請(Form I-130またはForm I-140)の受益者である等の一定の要件を満たす必要があります。

[3] 例として、Haitian Refugee Immigration Fairness ActのDivision A、Section 902またはNicaraguan Adjustment and Central American Relief Act (NACARA)に基づく移民の立場への調整が挙げられます。

[4] その承認された移民申請が卓越した能力を有する個人としての分類または国益免除の分類に基づくForm I-485申請者には、AC21に基づく仕事の移行性の利用は認められていません。もっとも、これらの申請者は、自営業の開始も含め雇用主を変更することが認められています。

[5] これらの地域は、退役軍人に関わる医療施設または保健福祉長官が医療サービスが不十分な地域、主たる医療保健専門家が不足している地域または精神保健専門家が不足している地域として指定する地理的領域を指します。

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